こんにちは、めだかです!
本日はエンジニアの基礎体力ともいえる数字力、特に物理数学に関して、初学者でもスイスイ読めるおススメ書籍を3冊、紹介したいと思います!
本記事は、
- これからエンジニアを志す方々
- 基礎力を磨き上げたい若手エンジニア
- 自身の知識を再確認したい中堅エンジニア
に向けて、良質かつ読みやすい物理数学の書籍を紹介することを目的にしています。
それではよろしくお願いします!
1.エンジニアが物理数学を学ぶ意義
まず、物理数学って?という話からです。書籍によって扱う範囲はまちまちに感じますが、「初学者向け」ということを考慮して挙げるなら、
- 線形代数学
- ベクトル解析
- 微分方程式
- フーリエ解析
- 複素関数論
辺りは少なくとも含まれ、いずれにも共通するのは「物理学を自由に扱う上で必要な数学的手法」と言えるかと思います。
次にエンジニアのお仕事についてですが、厳密な定義はさておき、「工学に関する専門知識を活かして活躍する人」とでもなりましょうか。そして工学というのは数学や物理学を基盤とする学問になりますから、本格的な数学はハードルが高いにしても、上記リストのような物理数学は必須の知識と言えます。
以上が、「エンジニアが物理数学を学ぶ意義」になります。
2.おススメ読み物1冊目:物理数学の直観的方法
こちらは以前の記事でも紹介しましたので参考にして頂きたいのですが、目からウロコの説明が目白押しで、まさに万人におススメできる理系の名著と言えます。
【書評】【理系の名作】物理数学の直観的方法 | めだかスクール (medaka-school11.com)
カバー範囲もちょうどよく、「微分・積分」「テイラー展開」「行列式と固有値」「オイラーの等式」「ベクトル解析」「ε-δ論法」「フーリエ解析」「複素関数論」「エントロピー」「解析力学」となっていて、初学者にもベテランの学びなおしにもピッタリと言えます!
3.おススメ読み物2冊目:物理と数学の不思議な関係
こちらはだいぶ読み物としての風情が強い本になっていますが、私が初めて本書を読んだとき、「自分もこんな数学を使いこなして仕事の課題を解決してみたい!」と強くエンゲージされた記憶があります。
本書では、物理と数学の関係性を強く意識した書かれ方になっていて、リアルに体感できる物理現象が、実は深遠な数学の理論に支配されていることが分かり、ワクワクしながら読み進めることができます。
カバー範囲は多岐にわたり、「結晶構造と空間充填問題」「相対論とリーマン幾何学」「弦楽器とフーリエ級数」「複素数から四元数」「結晶とペンローズタイル」「身近なカオス」「電子軌道とリー群」「コイン投げとエントロピー」「色々なトポロジー」「中間次元を持つフラクタル」「ゼノンと微分」といった具合です。ちなみに、ここに記したのは全て私の解釈による目次になります。
どうでしょうか?分かるものと分からないものがあるかもしれませんが、ワクワク感をそそられると思いませんか?各章がコンパクトにまとめられているので、電車の通学・通勤時間帯に読むのにおススメです。
4.おススメ読み物3冊目:とんでもなく役に立つ数学
ラストは味のあるイラストと軽妙な語り口が特徴の本書です。著者の西成先生は、「渋滞学」でも有名な方ですよね!本書を物理数学に分類するのは微妙かもしれませんが、実際の現象を抽象化して数学モデルに置き換える、というスタンスを大事にした記述が為されているので、敢えて本記事で紹介させていただくことにしました。
カバー範囲は微分方程式をベースに始まって、ソリトン理論、セルオートマトン、渋滞学、と進んでいくのですが、一貫して物理現象を単純化して数式として表現することに努めています。いったん数式に変換してしまえば、初等的な手法で最適化問題を解くことができるので、これをまた物理現象にフィードバックしてあげる。
こう書くと簡単に見えますが、これを体得して実行に移すことができるのは並の頭脳じゃないと思います。
5.まとめ
これからエンジニアを目指す方、若手エンジニア、自身の知識を整理したい中堅エンジニアの皆様向けに、「物理数学のおススメ書籍」を紹介させていただきました。
- 物理数学の直観的方法:万人におススメの名著です
- 物理と数学の不思議な関係:カバー範囲が広く物理と数学の関係がしっかり分かり、サクサク読めます
- とんでもなく役に立つ数学:抽象化とモデル化こそ役立つ数学の真髄であると認識させてくれます
参考になれば幸いです、最後まで読んで頂きありがとうございました!