こんにちは!めだかです!
本日はビジネス必須スキルの一つである、「意思決定法」について述べたいと思います。
「A、B、Cの選択肢があるけれど、どうやって決めたらいいんだろう?」
とか
「いつもフィーリングで決めちゃって、あとで後悔することが多いな~」
とか
「結局同じ間違いをしちゃうんだよね」
といった、ビジネスのみならず生きていく上で、毎日行っている「意思決定」を効果的に行う方法をシェアさせていただきたいと思います!
本記事は、
- ビジネスで意思決定を行う機会の多い方
のみならず
- 無意識のうちに毎日が意思決定をしている全ての方
に向けて、「意思決定」を
- 効果的
に行えるだけでなく、
- 同じ間違いを繰り返さない
仕組みづくりの助けになるものと思っています。
それではよろしくお願いします!
1.意思決定とは
そもそも意思決定とは、辞書的には
- 問題解決に当たって,実行可能な行為の中から最適と思われるものを選択すること
です。ここまではいいですね。
例を挙げると、
- A社を買収するか否かを考える上場企業の社長
- 部下を海外赴任させるか否かを考える営業課長
- 夕食をハンバーグにするかカレーライスにするかを考えるお母さん
いずれも意思決定を行う人たちです。
しかし、これだけではこの人たちは「最適と思われる」選択を行うことができません。
社長や課長、お母さんにアドバイスできそうにないですよね。なぜでしょうか?
それは、目的がないからです。
では、上の例を以下のように書き換えるとどうでしょうか。
- 会社の規模を大きくするために、とあるベンチャーを買収するか否かを考える上場企業の社長
- 部下の成長のために、その人を海外赴任させるか否かを考える営業課長
- 子供に喜んでもらうために、夕食をハンバーグにするかカレーライスにするかを考えるお母さん
「~するために」という目的を加えるだけで、アドバイスできそうな気がしてきませんか?
つまり、上記の辞書的な意味を踏まえてかみ砕くと、
目的を満たす選択のこと
と言ってよいと思います。
2.目的に合致した評価項目を定める
「意思決定とは、目的を満たす選択のこと」であるとして話を進めます。
では、「目的を満たす」とはなんでしょうか?
上の営業課長の例でいうと、「目的=部下の成長を促すこと」となりますね。
それでは次の、「選択」ですが、この例ではまぁ、海外赴任をさせるorさせない、として良いでしょう。簡単ですね!
ここで、営業課長がフィーリングで意思決定をした場合の心の声をのぞいてみましょう。ダメな例ですね。
「Aさんには成長して、将来的にはうちの課を引っ張ってもらえる人材になってほしいなぁ」
「うちの会社の主な取引先は国内だけど、製品を製造しているのは中国の工場だ。だから工場に行ってもらって、現場の雰囲気を肌で感じてもらうんだ」
「中国語をマスターすれば色々役に立つだろうから、Aさんの成長にもプラスに働くはずだ」
こんな感じでしょうか。
なんだか、最初から海外赴任してもらいたいバイアスがかかっているようにも見えましたね。
「将来的に営業課を引っ張る人」としての成長を願うのに、中国語は必要でしょうか?取引先は主に国内なんですよね。
色々怪しくなってきましたが、こういったフィーリング意思決定を避けるには、
「目的に合致した評価項目」
を定めるのが必須です。
この例では、「将来的に営業課を引っ張る人」になってもらうことが目的ですから、例えば以下のような評価項目があると思います。
- 自社製品や商品に関する正しい理解力の向上
- 営業活動を上手くこなすためのコミュニケーション能力の向上
- 顧客の要望を正しくくみ取ることができる分析能力
- 営業課を引っ張っていくためのリーダシップ
他にもたくさんあると思いますが、一例ということで。
つまり、今回の「目的を満たす選択」をするためには、海外赴任をするorしないといった決断が、上の評価項目にどう効いてくるかを考えなければなりません。
目的を複数の評価項目に分解して考える
3.すべてはトレードオフ
そこで役に立つのがトレードオフ表です。
上の例ですと、こんな感じです。
評価項目 | 海外赴任する | 海外赴任しない | 備考 |
理解力 | 〇 | △ | 海外赴任は現場での習得に有利 海外赴任せずとも社内エンジニアとの交流で習得可 |
コミュニケーション力 | △ | 〇 | 海外赴任を通して異文化との対話力向上を期待 海外赴任せずとも客先訪問を重ねることで コミュニケーション力向上が見込める |
分析能力 | × | △ | 顧客要求分析のためには国内顧客との対話が必須 |
リーダシップ | △ | △ | 研修やOJTを通しての習得が効率的 |
どちらも一長一短ありそうですね。
このように、複数の(この場合は2つ)選択肢に対して評価項目をもうけ、それぞれに〇△×といった評価を行う行為をトレードオフと呼びます。
あちらを立てればこちらが立たず、といった感じですね。
このようにすれば、考えられ得る選択肢がどういったメリット・デメリットがあるのか見える化されますから、フィーリングで決めるのとは明らかに見通しの良さが違いますよね!
選択肢のメリット・デメリットを見える化
4.定量化してみよう
トレードオフ表を作ることができれば、見通し良く意思決定ができるでしょう。
ここでは、さらに一歩進んでトレードオフ表を改良してみましょう。
それは、「定量化」です。
下の表をご覧ください
評価項目 | 海外赴任する | 海外赴任しない | 備考 |
理解力 | 〇5点 | △3点 | 海外赴任は現場での習得に有利 海外赴任せずとも社内エンジニアとの交流で習得可 |
コミュニケーション力 | △2点 | 〇4点 | 海外赴任を通して異文化との対話力向上を期待 海外赴任せずとも客先訪問を重ねることで コミュニケーション力向上が見込める |
分析能力 | ×1点 | △3点 | 顧客要求分析のためには国内顧客との対話が必須 |
リーダシップ | △2点 | △2点 | 研修やOJTを通しての習得が効率的 |
これは、上で述べたトレードオフ表に、5点満点で点数付けしたものです。
すると、「海外赴任する=計10点」、「海外赴任しない=計12点」となって、海外赴任しない方が妥当な意思決定であると結論付けられますね。
また、重要だと思う評価項目は5点満点でなく10点満点にするなど、色々な工夫が考えられます。
このように、トレードオフ表にひと手間加えるだけで、意思決定の定量化が可能になり、より正しい選択が可能となります。
意思決定を正しく導くひと手間
ですが、このようにシステマチックに行った意思決定がいつも正しいとは限りませんよね。
間違うパターンは例えば以下の通りです。
- 付けた点数が妥当でなかった
- 挙げた評価項目が目的と合致していなかった
- そもそも目的設定が正しくなかった
などなど。
とはいえ、このような意思決定のプロセスをフィーリングでなく、ちゃんと残しておきましょう。
そうすれば後で振り返ることができて、同じ間違いを繰り返すリスクを減らすことができますから。
5.まとめ
ビジネスに関わる方のみならず、全ての人に関係する「意思決定」について記しました。
意思決定を正しく行うための手順として、
- 目的を明確にすること
- 目的に合致した評価項目を挙げること
- 各評価項目に対してトレードオフを行うこと
- より効果的に行うためにトレードオフ表を定量化すること
- 振り返りを行うこと
といったことをシェアさせていただきました。
最後まで読んで頂きありがとうございました!それではまた!!